2023年9月15日(日本時間)にGoogleがヘルプフルコンテンツアップデートをロールアウトしました。ヘルプフルコンテンツアップデートとは、2022年12月にリリースされたコンテンツを評価するアルゴリズムです。
今回は、2023年9月15日にリリースされたアップデート内容ついて解説したいと思います。
ヘルプフルコンテンツアップデートとは?
検索エンジンのトラフィックを集めることを主な目的として作成されたコンテンツではなく、ユーザーのために作成された、独自性の高い有益なコンテンツが検索結果で表示されるようにするためのアップデートです。
これは、システムの機械学習により、価値がないように見える低品質なコンテンツを検知して、そのコンテンツの評価を下げるシステムです。
また、低品質なコンテンツが多い場合は、サイト全体の評価にも影響を及ぼす可能性があります。もし、低品質コンテンツがサイト内にある場合は、検索エンジンをブロックするなどの対応が必要になります。
今回アップデートされたポイントは?
今回のアップデートでは、下記の3つのポイントが改善されています。
- 機械生成コンテンツに関するガイドラインの緩和
- ドメイン貸しのホスト側への影響
- ランクダウンした場合の対応
機械生成コンテンツに関するガイドラインの緩和
今回のアップデートで、コンテンツ生成に関するガイドラインが一部変更になっています。
変更になったポイントは、元のガイドラインから「人々が」という文面がなくなっています。この意味は、AIが作成するコンテンツでも、人々のために有益でオリジナルなものである場合には「人々」は問わないということです。
今後は、AIを活用したユーザーのためになるコンテンツは増えてくることが予想されます。その傾向を踏まえて、Googleはガイドラインを見直したのでしょう。
▼元のガイドライン
▼変更後のガイドライン
ドメイン貸しのホスト側への影響
今回のアップデートで、新しくガイドラインに追加された箇所があります。それは下記の部分で、サイトやサブドメインにおいて、第三者に貸している場合は、検索エンジンからそのコンテンツをブロックしてくださいという内容です。
もし、サブディレクトリ貸しのような、いわゆる寄生ページとみなされると、サイト全体に影響を及ぼすため、何かしらの制御が必要になります。
ランクダウンした場合の対応
今回のアップデートで、ランクダウンした場合の対応もガイドラインに追加されています。もし、アップデートで何かしらの影響を受けた場合は、対象となるコンテンツの修正や削除が必要になります。
まとめ
今回のアップデートでは、Googleが本気で寄生サイトに対して対応してきたアップデートだったと思います。前回のコアアルゴリズムアップデートでは、主にサイトテーマと異なるシグナルをもつページ(寄生ページ)に対して評価を見直し、今回のアップデートでは、寄生サイトを許しているホスト側に対して対応したアップデートだったと思います。
これによって、寄生サイトとパートナーを組んでいるホスト側も対応に迫られることになりそうです。
執筆者:西山 隼人
サイバーエージェントで約100社以上のSEOをコンサルティング。価格.com、食べログでインハウスSEOを担当。ウエディングパークで、SEO・UIUXのマネージャーとして集客全般の責任者を担当。大規模サイトのグロースが得意分野。